ネットショップのマーケティングとは?
ネットショップのマーケティングというとなにを思い浮かべますか?
クロスセル?アップセル?それともロングテール?
少しでもネットショップのマーケティングを勉強させている方は、上記のような手法を思いつくかもしれません。
楽天や、Yahoo!ショッピングのECC(ECコンサルタント。出店者の売り上げを上げるためにモールが用意したサポート部隊)も、これらのウェブマーケティング手法を手取り足取り店長に教えてくれます。
こういった様々なマーケティング戦略を組み合わせることで、ネットショップの売り上げを上げていく事ができます。
これらの方法は、テクニカルなもので、方法さえ覚えてしまえば誰でも使うことができます。知っているか知らないかだけです。
こういった手法をテクニカルマーケティングと言います。
対して、市場調査等様々な情報を収集し、コンセプトを決定、商品を開発したら、どうやって集客するか、どうやって転換率を上げるか、これら全てを考えて実行するのがファンダメンタルズマーケティングと呼ばれるものです。
僕がこの概念を知ったのが、ある一冊の本でした。
テクニカルマーケティングは、ファンダメンタルズマーケティングを補完するものであり、両方を組み合わせてマーケティングは成り立つものです。
ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング: Webマーケティングの成果を最大化する83の方法 木下 勝寿 (著)
詳しい解説は本を買って読んでください。ネットショップを運営する方でしたら必ずためになる本だと思います。
テクニックの解説は本に譲り、僕はマーケティングの本質について書きたいと思います。
マーケティングの本質
マーケティングの失敗例
あるネットショップ店長の話です。
彼は大変な勉強家でもあり、努力家、筋骨隆々のアスリートでもあります。
彼自身がプローデュースしたプロテインをネットで売ることになり、早速ネットショップを開設、すぐさまGoogle広告で集客を始めました。
ところが、毎月数十万をかけて広告を打ち、アクセスを集めているのに売り上げがほとんどありません。
すでに予算を使い切ってしまって途方に暮れた彼は、知り合いの僕のところに助言を求めてきました。
僕は、彼が運用していたウェブ広告媒体の管理ページにアクセスできるように、権限を追加してもらい、彼の運用していた広告キャンペーンを確認してみました。
そこには致命的な手法の間違いがありました。
彼は、自社の製品のターゲットユーザーを認識していたにも関わらず、アクセスを稼ぐために、闇雲に広告を掲載していたのです。
適切なキーワードを設定していないためクリック率が非常に悪いにもかかわらず、クリックを稼ぐためか、余分なキーワードを設定していました。
彼の開発したプロテインは、ボディビルダー向けで、一般的なプロテインより高いものです。LPも一目でターゲットユーザーが限られる事がわかるような、とても尖った作りでした。
にもかかわらず、「ダイエット」や、「痩せる」というようなキーワードが登録されていたのです。
ホットキーワードですから、当然クリック単価も高く、インプレッションも桁違いに多いため、クリック率が低くても、あっという間に広告予算を消化してしまっている状況でした。
これは、言うなれば、トマトがほしい人のために作った LP に、スイカの広告を見せてアクセスさせるようなものなのです。
スイカがほしくてスイカの広告をクリックしたユーザーは、トマトの LP を見てどういう反応を示すでしょうか?
100%LP から離脱するのは間違いありません。
ネットショップのマーケティングは、購入に至るであろうユーザー(見込み客)にのみリーチするべきです。
ユーザーの、トマトがほしいというニーズに対して、広告を見せるのです。
例えば、Google の検索画面で「トマト 通販」と検索したユーザーに、
糖度 10 以上の甘いトマトを送料無料でお届け。
そのまま食べても料理に使っても美味しい。今なら 10 個お買い上げでトマトレシピをプレゼント
というような広告を表示させるのです。
スイカと検索したユーザーを絶対に呼び込んではいけないし、広告を見せてもいけないという事です。
なお、商品自体が認知されていない場合は、認知のために投資をしなければなりません。
例えば、黒くてメロンのような甘さのトマトがあったとして、ユーザーはそのトマトの存在を知りません。「黒い トマト」と検索するユーザーがいないわけですから、当然アクセスは増えません。
この場合は、ターゲットを絞らずに、莫大な費用をかけて幅広い属性に向けて商品を認知させる広告を打つことになります。
彼は、僕の指摘で間違いに気づいましたが、時すでに遅し。
それからしばらくして、サイトを閉鎖して撤退してしまいました。
失敗しないために
彼の失敗からわかるように、マーケティングの仕事は、単に集客することだけではありません。
ネットショップのプロであるならば、なぜ競合ではなく、自社の店舗から商品を買うのか、をわかっていなければならなりません。
売上が上がった理由、下がった理由を明確にしなければいけないのです。あなたはそれを説明できるでしょうか?
自社の商品を買う理由を作り、LP に反映させ、適切なセグメントに対して広告を見せ、良質なアクセスを増す。購入数が増えたら、様々なテクニカルな手法を組み合わせて売り上げを上げていく。
このような仕組み(ビジネスモデル)を作ることが、マーケティングの本質であり、ネットショップの店長、マーケッターの仕事なのです。
以上です。
マーケティングを正しく理解して、売り上げを上げていきましょう!


