自店舗の商材は「型番商品」?それとも「非型番商品」?
ネットショップの商品には、型番商品と非型番商品(オリジナル商品)に大別されます。
型番商品とは、有名メーカーが製造し、一般流通する商品のことです。特定のモデルやバージョンを識別するための番号が付けられているため、型番商品と呼ばれます。
例えば、家電製品(テレビ、冷蔵庫など)が代表的なものです。カメラ、ゲーム機、パソコンも型番商品です。
対して、非型番商品とは、製造直販など、自社以外のお店には流通しないオリジナル商品の事です。特定の型番やJANコードがありませんので、非型番商品と呼ばれます。
例えば、オーダーメイドの家具、お店独自のオリジナルスイーツ、自家栽培の野菜、ハンドメイドアクセサリーなどがあげられます。
販売手法の違い
型番商品と非型番商品はその性質の違いから、インターネット上での販売手法が大きく異なるということを覚えておきましょう。
型番商品
型番商品の販売方法に関しては、メーカーが商品の知名度向上(ブランディング)のために、予算を組んでプロモーションを行ってくれるため、ユーザーが店舗に訪問(アクセス)した段階で、その商品のことはすでに認知されているといってもよいでしょう。
したがって、店舗は、ブランディングにかかる費用を最初からカットすることができ、自店舗への集客のみに広告費用をかけることができます。
裏を返すと、ブランドを認知しているユーザーにのみリーチする広告を準備すれば良く、相対的に非型番商品よりは広告費を抑えることができるのです。
まずは、型番商品を扱うネットショップは、自社がどの商品(ブランド)を扱っているのかを理解し、扱うブランドの知識を持つことが非常に重要です。
型番商品はどの店でも購入できますので、消費者は商品の良しあしで購入の判断をしません。購入の判断材料になるのは、価格、納期、アフターサービス、補償内容といったところです。
最も重要になるのは価格競争力を確保することです。
ECモールでは特に、ユーザーが型番やモデル名で検索したときに同一商品の価格が容易に比較できるようになっています。
消費者はまず価格の安い店舗の商品から順にチェックしていき、いくつかピックアップしたものの中から、納期やアフターサービス、補償内容を比較します。
ですから、競合店舗に比べて価格競争力が弱いと、比較対象にもなりません。
しかし、価格は少し高くても、価格以外の価値、納期や、サービス内容を手厚くして、競合店との価格差を埋めることができれば、消費者は買ってくれます。
型番商品の販売戦略としては、ほかにも商品ラインナップを増やし指名買いされる型番商品を増やす、合わせ買いや、次いで買いを促す、などがあげられます。
非型番商品(オリジナル商品)
一方、非型番商品に関しては、製造者が自らが消費者に対してアピールしなければ、消費者は非型番商品を知ることがありません。
そのため、価格も重要ですが、それよりも商品の良さや作り手の熱意や思い、他商品との違いなどを、まずはユーザーに訴求するためのコンテンツを用意してください。
コンテンツには商品の特徴、提供できるメリット、消費者が得られるベネフィットをを盛り込みます。また、コンテンツはどんな消費者に向けたものなのかをはっきりとさせ、そのターゲットに向けて書くことをお勧めします。
コンテンツが容易出来たら、ようやく想定したターゲットに向けて広告を打ちます。
このように、非型番商品は消費者が認知していないが故の、購入に至るまでのハードルがあり、そのハードルを一つ一つ乗り越えていくマーケティング施策が求められます。
ですが、非型番商品は往々にして利幅が大きい(価格を自由に設定できる、競合がいない、直販のため中間マージンがない等)ので、大きな広告費をかけることも可能になります。
非型番商品を扱うネットショップは、ユーザーが購入に至るまでのステップを設計し、緻密なマーケティング戦略を組み立てていきましょう。
いかがでしたでしょうか?
今回は型番商品と非型番商品の販売戦略の違いをざっくりと、説明しました。
まずは、あなたが扱う商品が「型番商品」「非型番商品」どちらなのかを把握し、ビジネスモデルを組み立てていきましょう。